名曲案内〜管弦楽曲・室内楽曲編W〜

(バッハ〜フランク)



    
  クラシックの大曲といえば交響曲ですが、管弦楽曲、室内楽曲も美しい弦の響き、アンサンブル
  などが聴き手を魅了してやみません。交響曲よりも聴きやすいので、クラシックの入門用として
  も高い価値があります。また、一度は聴いたことのある曲も多いことでしょう。
  ちなみに、管弦楽曲とはフルオーケストラ用でない曲のこと、室内楽曲とは各楽器一人ずつによ
  るアンサンブル曲のことを指すようですが、区別は明確ではありません。
   *推薦盤にある(P)はピアノの略です。  

バッハ   ・バルトーク   ・パッヘルベル   ・ビゼー   ・フランク


管弦楽曲・室内楽曲編T(アンダーソン〜グリーグ)へ     ・管弦楽曲・室内楽曲編U(サラサーテ〜ショパン)へ

管弦楽曲・室内楽曲編V(スメタナ〜ドビュッシー)へ     ・管弦楽曲・室内楽曲編X(ブラームス〜ヘンデル)へ  

管弦楽曲・室内楽曲編Y(ベートーヴェン〜メンデルスゾーン)へ     ・管弦楽曲・室内楽曲編Z(モーツァルト)へ

管弦楽曲・室内楽曲編[(ラヴェル〜リムスキー=コルサコフ)へ     ・管弦楽曲・室内楽曲編\(レスピーギ〜シュトラウスファミリー)へ




☆バッハ
作品NO.3 管弦楽組曲 全曲 ★★ 2017年2月最新更新
 
  バッハの音楽というとオルガン曲だけと思っている初心者の方も多いのではないでしょうか。確かに、
 「トッカータとフーガ」は学校で習いますが、バッハが管弦楽曲を作曲したということは習わないかも
 しれません。そんな方々にお薦めしたいのがこの「管弦楽組曲」と、次にご紹介する「ブランデンブル
 ク協奏曲」です。バッハの作風というものを知るにはいい材料でしょうし、更にはバロック時代の曲風
 を知るにもよいと思われます。共にバッハのオーケストラ曲の集大成的作品集です。こちらの「管弦楽
 組曲」は、全部で第4番までの組曲で、32曲から構成されています。
 なお、単品で演奏されることも多く、大変有名な「G線上のアリア」は実はこの管弦楽組曲第3番の第
 2楽章なのでした。実に様々な演奏形式に編曲されている名曲ですが、下のリンクは原曲の管弦楽バー
 ジョンです。もう1つの「ポロネーズ」もどこかで聴いたことがある方が多いのではないでしょうか。

第3番 第2楽章「G線上のアリア」   第2番 第5楽章「ポロネーズ」
 ☆推薦盤☆    ◎リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団(60、61)(アルヒーフ)  SS お薦め!    ・アーノンクール/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス(83)(テルデック) A    ○アーノンクール/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス(83)(テルデック) A    ・鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン(03)(BIS)          A  S?・鈴木雅明/バッハ・コレギウム・ジャパン(03)(BIS)          A    ・マンゼ/ストラヴァガンツァ・ケルン(94)(Brilliant Classics)      A     ・リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団(60、61、67)(アルヒーフ)  SS         カール・リヒターは指揮者及びチェンバロ奏者で、バッハの大家です。ピアニストのグレン・    グールドと同じく、バッハの作品でリヒターの名がついたCDを選べばまず間違いはないとい    うほどのバッハ演奏の第一人者です。    この作品においても、以前からリヒター盤が飛び抜けた評価を得ています。リヒターは現代楽    器による演奏で(古楽器演奏ブームが起こる前の録音です)、今や古楽器演奏が当たり前とな    っているバッハの演奏において、古楽器が苦手な方でも聴けますので当然お薦め度◎です。    唯一対抗できるアーノンクール&ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの83年盤は、古楽    器演奏としてはベスト盤と言ってもいいほどの地位を築いているのですが、長らく廃盤中です。    そこで輸入盤を挙げておきました。66年の旧盤や、ヨーロッパ室内管弦楽団との演奏もあり    ますのでお間違えのないようにどうぞ。    もう2つ、A評価のCDを挙げておきましたが、共に音源が同じかの確証がとれておりません    のでご了承下さい。    日本人のバッハの演奏家としては今や第一人者とも言える鈴木雅明のCDですが、国内盤は廃    盤中ですので輸入盤を挙げておきました。レヴューではS×となっていますが、私が確認した    実物はS○で、それに、どうも音源が違うような気がしますのでご参考までにどうぞ。    マンゼ盤は、ブランデンブルク協奏曲とのカップリングの4枚なのですが、音源が同じかの確    証もありませんし、ブランデンブルク協奏曲での評価はさっぱりですので、お薦めできません。    なお、1番下のリヒター盤はブランデンブルク協奏曲とセットになったお得盤で、廃盤でなけ    ればこちらを◎にしたいくらいです。    <更新のポイント> リヒターの国内盤を◎にしました。
作品NO.4 ブランデンブルク協奏曲 全曲 ★★ 2017年2月最新更新
 
  「管弦楽組曲」のところでご説明したように、バッハの作風、あるいはバロック時代の曲風というもの
 を知るにはお薦めの作品で、バッハのオーケストラ曲の傑作です。
 ブランデンブルク辺境伯に献呈された作品集で、宮廷の管弦楽団のために作曲されたものと言われてい
 ます。全部で19曲です。
 この作品には「協奏曲」の名がついていますが、ベートーヴェンチャイコフスキーのような協奏曲と
 はちょっと性質が違いますので、「管弦楽曲」としてここにご紹介しました。
 上でご紹介している「管弦楽組曲」とは雰囲気が似ていますが、あまり有名な曲はありません。

第3番 第1楽章(何とリヒター演奏!)   第5番 第1楽章(何とリヒター演奏!)
 ☆推薦盤☆    ・リヒター(指揮&チェンバロ)/ミュンヘン・バッハ管弦楽団(67)(アルヒーフ)SS    ◎リヒター(指揮&チェンバロ)/ミュンヘン・バッハ管弦楽団(67)(アルヒーフ)SS    ○レオンハルト(指揮&チェンバロ)/(76、77)(セオン)           A    ○レオンハルト(指揮&チェンバロ)/(76、77)(セオン)           A    ▲コープマン(指揮&チェンバロ)/アムステルダム・バロックO(83)(エラート) A    ・クイケン(指揮&ヴァイオリン)/ラ・プティット・バンド(09)(ACCENT) A    ・リヒター/ミュンヘン・バッハ管弦楽団(60、61、67)(アルヒーフ)    SS        バッハの作品でリヒターの名がついたCDを選べばまず間違いはないですが、この作品でもや    はり断然の1枚です。現代楽器の演奏ですから、古楽器が苦手な方にもお薦めできます。とこ    ろが現在、国内盤は廃盤中ですので、仕方なく2番目に輸入盤を挙げておきました。輸入盤で    もOKという方には、このCDが1番のお薦めです。    レオンハルト盤も大変魅力的です。古楽器演奏家に詳しい方なら夢のようなメンバーで、レオ    ンハルト他、クイケン、ビルスマ、ブリュッヘンなどの「銀河系軍団」による名演です。    この2つは他の演奏を大きく突き離していますので、まずはリヒターの輸入盤。古楽器に抵抗    が無く、輸入盤がお嫌いならばレオンハルト盤がお薦めです。    4番目のCDはかなりお安い期間生産限定盤ですのでこちらの方がお得です。    もう2枚、古楽器がお好きな方に、コープマン盤とクイケン盤も挙げておきました。    コープマンは古楽器を代表する演奏家ですので信頼度は高いですが、何より2枚組なのに1枚    かと思われるほどのお安さが魅力的です。    クイケン盤は日本語解説付きの輸入盤ですが、残念ながら廃盤中のようです。    古楽器ファンの方なら、古楽器ヴァイオリニストの第一人者、シギスヴァルト・クイケンの名    は覚えておきたいところです。    なお、「管弦楽組曲」のところでも触れましたが、1番下のリヒター指揮の2枚組は、現在廃    盤中です。「管弦楽組曲」と「ブランデンブルク協奏曲」が揃っている3枚組で割安ですので、    本来ならこれを◎にしたいのですが、仕方なくリヒターの輸入盤を◎としました。    <更新のポイント> リヒターの輸入盤を◎にし、クイケン盤を追加しました。 
作品NO.5 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ ★★ 2017年3月最新更新
  
 名前の通り、全く伴奏がない状況で、ヴァイオリンがソロを弾くという作品です。次にある無伴奏チェ
 ロ組曲同様、オケのバランスがどうこう、伴奏のピアノとの息の合い方がどうこうという言い訳は効か
 ず、ただヴァイオリニストにとっては己のみが試される作品です。
 よって、古くから世界的に有名なヴァイオリニストの録音は多いです。「名弦楽器奏者列伝」でご紹介
 しているヴァイオリニストのほとんどがこの作品を録音しています。
 ソナタ3つ、パルティータ3つの計6つから成りますが、それぞれ曲数が多いため、全31曲でCDは
 2枚組になります。

ソナタ第1番第4曲(ヒラリー・ハーン演奏) パルティータ第3番(何とクレーメル演奏!)
 ☆推薦盤☆    ・クレーメル/(01、02)(ECM)           SS お薦め!    ◎クレーメル/(01、02)(ECM)           SS    ○シェリング/(67)(グラモフォン)            A お薦め!   ・シェリング/(67)(グラモフォン)            A    ▲クイケン/(99、00)(ハルモニア・ムンディ)      A    △ファウスト/(09)(ハルモニア・ムンディ) VOL.1   A    △ファウスト/(11)(ハルモニア・ムンディ) VOL.2   A    △シゲティ/(55、56)(ヴァンガード)          A    △寺神戸亮/(99)(デンオン)               B    クレーメル盤が発売以来断然の評価を得ています。    近年、クレーメルの表現は変化しています。元々芸術家肌でしたが、解りづらい面がありまし    た。しかし、表現が主観的で、大胆になってきましたので、深化してはいますが、解りやすく    なったのではないでしょうか。もちろん現代楽器です。    この録音はその象徴でもあります。国内盤は早くから廃盤中で、輸入盤しかありません。    デッカへの古い録音もありますのでご注意下さい。レーベルはECMです。    古くから名盤としての地位を築いてきたシェリング盤も、クレーメル盤が登場したとは言え、    「定盤」のこの演奏の価値は決して薄れないでしょう。    シェリングの代名詞ともなっているほどの名盤です。    シェリング盤は現代楽器ということもあって無難な演奏ですので、輸入盤は嫌な方、特にヴァ    イオリニストにこだわりがない方、または初めてこの作品を聴く方にはお薦めしたいです。    十分にこの作品の魅力を満喫できます。    上から4番目のCDはパルティータのみ19曲収録の1枚のSHM−CDです。    クイケンは、古楽器を代表するヴァイオリニストです。あまり奇をてらったような表現はあり    ませんので、オーソドックスな古楽器演奏と言ったらおそらくベスト盤でしょう。    古楽器ファンの方なら、古楽器ヴァイオリニストの第一人者、シギスヴァルト・クイケンの名    は覚えておきたいところです。    最新録音ながら評価が高いファウスト盤は、新しいもの好きな方はぜひ。今後、この作品の名    盤の常連となりそうなほどの評価を得ています。しかし、2枚組はなく、分売で、2つ揃える    とお高いのが難点です。    シゲティ盤は古くから定評ある名盤です。テクニックに衰えが始まってからの録音ですが、精    神性の高さで永い間模範とされてきました。さながらわび・さびを感じさせる、渋いシゲティ    独特の世界です。モノーラル録音ですが、この作品のファンの方は一聴の価値はあります。       もう1つ、日本人の古楽器演奏を代表する寺神戸亮のCDも挙げておきました。お値段がお安    いのが嬉しいところです。    <更新のポイント> シゲティ盤を追加しました。
作品NO.6 無伴奏チェロ組曲 ★★ 2017年3月最新更新
  
 こちらは、チェロがソロを弾くという作品です。バッハのこの組曲を世間に広めたのは、他ならぬ「チ
 ェロの神様」カザルスです。詳しくは「名弦楽器奏者列伝」でもご紹介していますが、カザルス抜きに
 してこの組曲は語れないのです。
 カザルスの自伝によりますと、「港のそばの古い楽譜屋に立ち寄った。楽譜の束をめくり始めた。時の
 流れに黄ばみ、触れるとボロボロになりそうな一束の楽譜が出てきた。ヨハン・セバスチャン・バッハ
 の、『チェロ独奏のための六つの組曲』だって?」
 この時のカザルスは13歳。そんな背景は別としても、発見と演奏が至上のものとなり、カザルスの演
 奏が不滅の金字塔となっています。全部で第6番、それぞれ6曲から成るので、全36曲の組曲です。
 あらゆるクラシックCDの中でも、「永遠の名盤」の一つです。

第1番 第1楽章(マイスキー演奏)
 ☆推薦盤☆    ◎カザルス/(36、38、39)(ワーナー)       SS お薦め!   B2○ビルスマ/(92)(SONY)              A    ・フルニエ/(60)(アルヒーフ)             A   ・フルニエ/(60)(アルヒーフ)             A    ▲フルニエ/(60)(アルヒーフ)             A  S?・鈴木秀美/(60)(ハルモニア・ムンディ)        A    カザルス盤はあらゆるクラシックCDの中でも一際輝きを放つ不朽の名盤です。もちろん演奏    内容は語らずもがななのですが、約80年前の演奏です。私のように古い録音に慣れている方    ならいいのですが…。    さすがに録音が古いですので、絶対のお薦め★にはできません。    古い録音に抵抗のある方には、60年に録音されたフルニエ盤、あるいはビルスマ盤も評価が    高いのですが、フルニエの国内盤は廃盤中のようなですので、2番手にはビルスマ盤を挙げて    おきます。このCDは、古楽器演奏の代表格であるビルスマながら、なぜか現代楽器による演    奏です。    フルニエ盤は国内盤が廃盤となってしまいました。そこで輸入盤と、第1番、第3番、第5番    のみ収録のSHM−CDを挙げておきました。お好みでどうぞ。    最後に鈴木秀美盤も評価が高いですので挙げておきましたが、S○なのかの確認と、100%    音源が同じかの確認もとれておりません。    カザルス盤を鑑賞用として聴けるには慣れが必要ですが、雑音はないため、聴いていれば気に    ならなくなるでしょう。まずは他のCDから入るとしても、ぜひ極めつけの「歴史的名盤」と    して持っていたいCDです。他の演奏を聴いた後ならば、カザルスの演奏がいかに素晴らしい    かをお分かり頂けるのではないかと思うのです。    <更新のポイント> 鈴木秀美盤を追加しました。
☆バルトーク
作品NO.15 弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 ★★★ 2017年3月最新更新
 
 バルトークという作曲家は20世紀半ばまで活躍した、近代ハンガリー最大の作曲家です。あまり耳に
 慣れ親しんだ作品を作曲しているわけではありませんので、ほとんど馴染みのない方が大半でしょう。
 ですが、「有名な作曲家」という方には属すると思いますので、代表作のこの作品をご紹介します。
 「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」という長い名前のこの作品は、バルトークの最高傑作と
 言われています。略して「弦チェレ」です。
 「チェレスタ」という楽器は、鉄琴にピアノのような鍵盤楽器がついた楽器で、19世紀末に発明され
 たため、現代音楽によく用いられます。有名なところでは、チャイコフスキーの「白鳥の湖」ラヴェ
 ルの「ボレロ」ショスタコーヴィチの「交響曲第5番」などがあります。
 この作品は名前の通り、弦楽器と、打楽器(木琴、ティンパニなど)とチェレスタ、ピアノなどによる、
 音の競演です。そのため、旋律が優美な音楽というよりは、音の競演によるサウンドを愉しむという性
 格の作品といった方が適切かもしれません。
 音の競演というのもまた工夫されておりまして、ピアノを打楽器的に用いたり、弦楽器の弓を指で弾く
 (ピィツィカートといいます)技法を用いたりして、変化に富んでいます。そこに木琴などが絡んでき
 ます。
 全4楽章からなる愉快な作品です。

第4楽章より(ブーレーズ指揮)
 ☆推薦盤☆   B2◎ライナー/シカゴ交響楽団(58)(RCA)          SS お薦め!  S○・ライナー/シカゴ交響楽団(58)(RCA)          SS    ○ブーレーズ/シカゴ交響楽団(94)(グラモフォン)       A       ▲ショルティ/シカゴ交響楽団(89)(デッカ)          A    いずれもシカゴ交響楽団です。シカゴ交響楽団は、ライナーやショルティによって鍛えに鍛え    抜かれ、世界屈指の技術集団となったということとも関係があるのでしょうか。    ライナーとショルティに関しては、「指揮者の歴史」のこちらもご参照下さい。    ライナー盤は古くから定盤とされてきたCDで、断然のSS評価です。58年という録音年は    古いのですが、RCAレーベルでの録音ということもあってか音質は非常に良く、しかも、最    近ではBlu-specCD2までも発売され、磐石のベスト盤となっています。    ハイブリッドSACDも挙げておきました。    2番手のブーレーズはバルトークをかなり得意にしていて、バルトークの他の作品でもどれも    評価が高いです。お値段からもお薦め度○としました。    3番手はショルティ盤です。お値段はブーレーズ盤よりもお安いです。    <更新のポイント> 特に変わりはございません。
☆パッヘルベル
作品NO.41 カノン ★ 2017年1月最新更新
  
 室内楽曲、いえ、あらゆるクラシックの曲の中でも最も有名な曲の一つでありまして、また、覚えやす
 い旋律のために、最も親しまれている作品の一つです。曲名から想像できなくても、下のリンクから聴
 かれた途端に思い出す方も多いのではないでしょうか。CM等でも大変よく使われている作品です。
 パッヘルベルのカノンは、まさに室内楽曲ですので、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、
 チェロ、各パート1人ずつ、計4人で演奏します。実は、弦楽器奏者にしてみれば、有名な割には非常
 に技術的には簡単な曲で、とてもプロが弾くレベルの曲ではないのですが、聴衆の皆様にはウケる作品
 ということもあり、しかも演奏時間も短いので、アンコールで演奏されることも多いです。
 4つの音が奏でる音楽芸術です。
 この曲こそまさにクラシック初心者、いえ、入門者の方向けの曲の最有力候補でしょう。
 ちょっと音楽的なご説明をしますと、「カノン」というのは曲名ではなく、音楽形式のことです。
 ですので、本来は「カノン」だけでは誰が作曲したカノンかどうかは分からないのですが、「カノン」
 の中ではこの「パッヘルベル」作曲のカノンが突出して有名なため、「カノン」というだけで、「パ
 ッヘルベルのカノン」を指すようにもなっています。ちなみに、バロック時代の作品です。
 「カノン」とは単純にいえば輪唱のことで、「かえるのうた」と同じと言えば分かりやすいでしょうか。
 音楽形式について詳しくはこちらをご参照下さい。
 YOUTUBEでも様々な編曲バージョンがあります。下のリンクでも、演奏方法の違いを感じて頂けると思
 います。

カノン(現代楽器バージョン)   カノン(古楽器バージョン)
 ☆推薦盤☆    ・イ・ムジチ バロック名曲集/イ・ムジチ合奏団(82)(デッカ)          ?    ・バロック名曲集/パイヤール パイヤール室内管弦楽団(65〜72)(エラート)   ?   ・バロック名曲集/イタリア合奏団(88)(デンオン)                ?    ・バロック名曲集/オルフェウス室内管弦楽団(?)(グラモフォン)          ?    ・バロック名曲集/ピノック イングリッシュ・コンサート(?)(アルヒーフ)     ?    あらゆるクラシック作品の中でも最も有名な作品の最有力候補であるにもかかわらず、推薦C    Dを挙げている専門書籍がほとんどありませんので、その中から選びましたが、ほとんど管理    人の私「個人的な」お薦めとなります。上からの順番も関係ありません。    この曲は各パート1人ずつのため即興性がとても強く、パッヘルベルのいた時代(バロック時    代)は楽譜が簡単に書かれていることもありまして、テンポや強弱などが演奏者によってまち    まちなところがあります。上のYOUTUBEへのリンクから視聴して頂ける2つの演奏も、かなり    受ける印象が違います。現代楽器と古楽器という違いもありますが、テンポが違います。推薦    CDも聴いた印象はかなり異なりますが、特に初心者の方、入門者の方は、「演奏する団体に    よってこんなに印象が違うんだ」ということを実感して頂く意味でも、複数の演奏をお聴きに    なることをお薦めします。それが、後のクラシック鑑賞に大変大きく影響します。    推薦盤には1000円近くというお安いCDを挙げておきました。    1番下は、古楽器による演奏です。    この曲は組曲などと違って単品の曲ですので、CDを探すには推薦盤のようなオムニバスのC    Dを探せばOKです。CDショップでは、パッヘルベルのコーナーか、弦楽合奏のオムニバス、    またはバロック音楽のオムニバスのコーナーにあるはずです。    <更新のポイント> オルフェウス盤とピノック盤を追加しました。
☆ビゼー
作品NO.42 「アルルの女」第1&第2組曲 ★★★ 2017年1月最新更新
  
 「アルルの女」は初めは劇音楽、つまりオペラの曲として作曲されたのですが、劇の方があまりに不評
 だったため、作曲者であるビゼー自身が4曲を「第1組曲」として発表しました。こちらは非常に評判
 がよかったそうです。そしてビゼーの死後、第2組曲が編成され、今でも「劇音楽」という名は残って
 いるものの、オペラ曲としてではなく、第1&第2組曲で管弦楽曲として演奏されています。とても演
 奏頻度の高い作品です。 
 何といっても、第2組曲第3曲の「メヌエット」が有名です。

第2組曲第3曲「メヌエット」
 ☆推薦盤☆   ★◎クリュイタンス/パリ音楽院管弦楽団(64)(ワーナー)        SS お薦め!    ○デュトワ/モントリオール交響楽団(86)(デッカ)           A   ▲チョン・ミュンフン/パリ・バスティーユ管弦楽団(91)(グラモフォン) A      推薦盤は、いずれも、カップリングに「カルメン」からの抜粋曲が入っていますので曲数は多    いです。    「真のスペシャリスト」クリュイタンス盤が他を大きく突き放してのトップという状況が続い    ていますので、これ1枚で充分でしょう。お値段もお安めです。絶対のお薦め度★です。    一応他に2枚ご紹介します。    デュトワ盤も評価は高いのですが、クリュイタンス盤という絶対的なCDがあるため、A評価    止まりです。    チョン盤は録音年代が新しく、高音質のSHM−CDなのが魅力です。    <更新のポイント> デュトワ盤とチョン盤のお薦め度を入れ替えました。   
☆フランク
作品NO.93 ヴァイオリン・ソナタ ★★★ 2017年1月最新更新
 
 フランクという作曲家はかなりマイナーな作曲家です。どうも作曲家というよりは、本職は音大の教授
 で、晩年にその音楽の知識を活かして作曲も行ったという見解の方が正しいようです。そのフランクが
 残した作品の代表作がただ一つの「交響曲」であり、そしてこちらもただ一つの「ヴァイオリン・ソナ
 タ」となっています。
 その唯一のヴァイオリン・ソナタは、旋律がフランス風でとても美しく、数あるヴァイオリンソナタの
 中でも傑作といわれる作品の一つです。フランクの最高傑作としても名高いです。
 いかにもフランス風、オトナ向けのお洒落な印象を受ける作品です。

第1、2楽章(クレーメル演奏)
 ☆推薦盤☆    ★◎デュメイ/ピリス(P)(93)(グラモフォン)        SS お薦め!    ○ティボー/コルトー(P)(29)(エラート)          A お薦め!    ▲グリュミオー/ハイデュ(P)(61)(デッカ)         A    この作品のCDのベスト盤には、長いことティボーコルトーという、とんでもないコンビに    よる録音が君臨していました。もちろん、今なおその輝きを失ってはいません。しかし、29    年という録音年はあまりに古すぎます。よほど古い音に慣れている方にしかお薦めできないで    しょう。お薦め度は一応○にはしておきました。    鑑賞にはあまりに音が古いですが、この作品が好きな方は絶対に持っていたいCDであること    には変わりはありません。    現在のイチオシ、デュメイ盤は、フランス音楽を得意とするデュメイならではの豊麗な歌わせ    方が何ともいえない美しさを醸し出し、個性が十二分に活ききっています。美音に酔いしれて    しまったら、他の演奏は聴けないほどで、これを凌ぐCDは当面現れそうにないでしょう。    デュメイとピリスという最強コンビによるCDで、お決まりのSS評価ですので、今回はお薦    め度★にしました。    3番目にはグリュミオー盤を挙げておきました。豊麗な歌わせ方には定評があるグリュミオー    の演奏も実に味わい深いです。お値段がお安いのも嬉しいです。    <更新のポイント> パールマン盤を外し、グリュミオー盤を追加しました。



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