名曲案内〜協奏曲編T〜

(ヴィヴァルディ〜シューマン)



    
  協奏曲とは、オーケストラを伴奏に、ソロの演奏家が一人で演奏する形式をいい、ヴァイオリン
  協奏曲、ピアノ協奏曲などがあります。主に3つの楽章からなります。
  交響曲と違ってソリストが主役となるので、ソリストの演奏が存分に楽しめ、かつ重厚なオーケ
  ストラの響きも楽しめるという、贅沢なジャンルなのです。
  なお、協奏曲には「カデンツァ」といって、伴奏がストップしてソロだけが演奏する部分が一ヶ
    所ありますが、ソリストだけの演奏を楽しめるという意味で協奏曲の魅力の一つとなっています。
   *推薦盤にある(Vn)はヴァイオリン、(P)はピアノ、(Cl)はクラリネット、
    (Fl)はフルート、(Hp)はハープの略です。

ヴィヴァルディ   ・エルガー   ・グリーグ

サン=サーンス   ・シベリウス   ・シューマン


協奏曲編U(ショパン〜ハチャトゥリアン)へ     ・協奏曲編V(バッハ〜プロコフィエフ)へ

協奏曲編W(ベートーヴェン〜モーツァルト<協奏交響曲>)へ

協奏曲編X(モーツァルト<ピアノ協奏曲第20番>〜<フルートとハープのための協奏曲>)へ

協奏曲編Y(YOSHIKI〜ロドリーゴ)へ




☆ヴィヴァルディ
作品NO.223 協奏曲集「四季」 ★ 2017年2月最新更新
  
 ヴィヴァルディと言ったら「四季」、「四季」と言ったらヴィヴァルディ。
 「四季」はあらゆるクラシック作品の中でも最もポピュラーな作品の一つです。特に「春」の第1楽章
 は聴いたことのない方はいないのではないでしょうか。春夏秋冬の4つの季節感を音だけで見事に表現
 した名曲中の名曲です。
 とは言っても、ほとんどの方は春の第一楽章だけを聴いたことがあるということではないでしょうか。
 各季節に3曲ずつありますので、春夏秋冬で4楽章、12曲で構成されています。協奏曲は普通3楽章
 しかありませんので、これは珍しいケースです。バロック時代の作品ということもあるのでしょう。
 この古い作品を一気にポピュラーな作品に高めたのは、ドイツのミュンヒンガー率いるシュトゥットガ
 ルト室内管弦楽団の1951年録音の演奏で、世界的な大ヒットとなりました。
 そして、更にイタリア特有の「歌うような(カンタービレ)」演奏で芸術性を高め、同じく大ヒットと
 なり、日本でも現在のように、この作品の確固たる地位を築き上げたのは、イタリアのイ・ムジチ合奏
 団でありまして、「四季」は同合奏団の代名詞にもなっています。初録音から50年以上経った今でも、
 まさに模範通り、オーソドックスな「四季」を聴かせてくれますので、来日の際にはぜひ生演奏をお聴
 きになるのをお薦めします。

「春」第1楽章(クレーメル演奏)   「冬」第2楽章   「春」第1楽章(何とビオンディ演奏)
 ☆推薦盤☆    △ビオンディ/エウローパ・ガランテ(00)(エラート)         S  S○・クイケン/ラ・プッティットバンド(06)(ACCENT)        S       △イル・ジャルディーノ・アルモニコ(93)(テルデック)        S   ◎イ・ムジチ合奏団/カルミレッリ(Vn)(82)(デッカ)       A お薦め!   △ムター/トロンヘイム・ソロイスツ(99)(グラモフォン)       A   ☆▲イ・ムジチ合奏団/アーヨ(Vn)(59)(デッカ)          B    ○マリナー/ラヴデイ(Vn)アカデミー室内管弦楽団(69)(デッカ)  B    ☆アーノンクール/ウィーン・C・M(77)(テルデック)        B    ☆ミュンヒンガー/シュトゥットガルト室内管弦楽団(58)(デッカ)   ?        *ウィーン・C・Mは、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスの略です。       この作品自体はバロック時代の作品のため、20世紀末から始まった、古楽器演奏ブームの格    好の的となりました。古楽器演奏の原点は、当時の楽器を用いて、復古的演奏を行なうという    主旨があったのですが、特にこの「四季」においては、従来のオーソドックスな演奏の概念を    打ち破るような、かなり奇抜な演奏までも登場し、今日では、オーソドックスなスタイルの演    奏よりもそちらの方が評価が高いという、逆転現象が起きており、これというCDはない状況    となっています。そんな楽曲の代表がこの「四季」となっています。    最もと言っていほどのポピュラーなクラシック作品が、オーソドックスな演奏よりも奇をてら    った演奏の方が高評価を得ているのです。不思議な現象です。    けれども、古楽器に慣れていない方、初心者の方、古楽器がお好きでない方には全く不向きで    しょう。私も個人的には、好んで聴く方ではありません。お試しに上のリンクからどうぞ。    ビオンディ演奏のものがそうです(CDと同じ音源かは不明です)。    このサイトはクラシック初心者の方も対象ですから、あらゆるクラシック作品の中でも最もポ    ピュラーな作品の一つであり、初めて買うCDが「四季」という方も多いと思いますので、や    はり現代楽器でオーソドックスな演奏のイ・ムジチ盤をまずお薦めしたいところです。    ここでは2枚挙げましたが、評価が高いのはカルミレッリ盤とアーヨ盤です。アーヨ盤は、こ    の演奏によって日本で「四季」が一気にブレイクしたという歴史的名盤でもあります。    59年録音というのが信じられないほど音が良好なのですが、私個人的にはカルミレッリ盤を    採りたいです。    カルミレッリ盤は、初心者の方は、これ1枚あれば、「四季」のCDは他にいらないと言える    1枚でしょう。    マリナー盤はイ・ムジチと同じく現代楽器による四季で、オーソドックスな演奏なのですが、    至るところに効果的な表現があります。以前は大変人気のCDでしたが、奇抜な古楽器演奏が    増えてきたため、現在ではおとなしく聴こえるのでしょうか。評価は下がる一方です。    ですが、古楽器演奏への橋渡し役として聴いて頂きたいという意味で、お薦め度○にしました。    古楽器演奏のように奇をてらっているところはありません。ぜひ聞いて頂きたいです。    ムター盤は、ヴァイオリン界の女王ムターによる演奏ですから、至ってオーソドックスです。    以上4枚は現代楽器による演奏ですが、古楽器演奏の評価も高いので、3枚ご紹介しましょう。    現在横一線で人気の3枚。    ビオンディは91年の旧録音で一躍「四季」の古楽器演奏の第一人者的存在となったヴァイオ    リニストで、この2000年録音の新盤も即興の限りを尽くした超個性的な演奏です。新しい    もの好きな方はぜひ。リンクから聴いてみてください。    古楽器演奏のヴァイオリニストとしては、今や第一人者の感があるクイケンによる06年録音    の最新盤は現在廃盤中です。古楽器演奏家に詳しくなりたい方は「シギスヴァルト・クイケン」    の名を覚えておくことをお薦めします。特に他の2枚とは違って奇をてらったところはなく、    至ってオーソドックスなスタイルの古楽器演奏です。よって、素直に「”四季”の古楽器演奏」    を聴きたい方にはお薦めです。    イル・ジャルディーノ・アルモニコはイ・ムジチと同じイタリアの古楽器演奏の楽団です。こ    れもビオンディ盤に比べるとおとなしい印象を受けます。「”四季”の古楽器演奏」プラスア    ルファを聴きたい方にはお薦めです。    そして、アーノンクール盤。このCDは、古楽器による奇抜な「四季」演奏の先駆けで、当時    (77年録音)は衝撃を与えた有名な演奏です。当時の基準からすれば確かにやりたい放題な    印象を受けました。今では更に斬新な演奏が出てきたため、評価は下がる一方ですが、歴史的    名盤として挙げておきました。      さて、最後の1枚は、この作品を世界に広めたミュンヒンガー盤。当時大ヒットとなった51    年録音のCDは見当たらず、書籍では58年盤が紹介されているのですが、残念ながら全くと    言っていいほどの無評価。ドイツの楽団だけに、相性が悪かったのでしょうか…。    お安いので、コレクターの方にはお薦めします。    <更新のポイント> イル・ジャルディーノ・アルモニコ盤とムター盤を追加しました
作品NO.224 フルート協奏曲 Op10 ★★ 2017年2月最新更新
  
 フルート協奏曲と言えば、モーツァルト作曲の2つの演奏機会が断然多いのですが、バロック時代のフ
 ルート協奏曲といえば、何と言ってもこの、ヴィヴァルディの作品が名高いです。。あえて「フルート
 協奏曲『Op10』」としてご紹介したのは「名作曲家列伝」でご紹介してある通り、ヴィヴァルディ
 は実に500もの協奏曲を作曲したため、作品を間違えやすいためです。特に輸入盤ともなりますと、
 買い間違えも起こってしまいかねないのでご注意下さい。
 「Op10」というのは、作品10という意味です。この作品、つまり「フルート協奏曲集作品10」
 は6つの曲集から成っていて、曲集2のみが6楽章構成で、あとはすべて3楽章構成ですので、全部で
 21曲から成っています。ほとんど2、3分の曲ばかりですので、21曲とは言っても、初心者の方で
 も聴きやすいでしょう。
 とりわけ有名なのは第1から第3の曲集で、それぞれ第1曲集には「海の嵐」、第2には「夜」、第3
 には「五色ひわ(ごしきひわ:五色のとりのことです)」という副題がついています。
 いかにもバロック的な弦楽器の旋律と、名人芸的なフルートとの掛け合いが見事な曲集です。
                          
第3曲集「五色ひわ」第1楽章
   ☆推薦盤☆    ◎有田正広/東京バッハ・モーツァルトアンサンブル(90)(デンオン)      S    ・ブリュッヘン(指揮、演奏)/18世紀オーケストラ(79)(セオン)      S    ・アントニーニ/イル・ジャルディーノ・アルモニコ(90)(テルデック)     S    ・ガッゼローニ/イ・ムジチ合奏団(68)(フィリップス)            A     ・ガッゼローニ/イ・ムジチ合奏団(68)(フィリップス)            A    CDは輸入盤も含め5つ挙げてあるのですが、廃盤だらけで、唯一残っているのが一番上、S    評価の有田正広盤です。CDとしてはお安いですので、他のCDがあったとしてもお薦めはこ    のCDです。古楽器による演奏です。    ブリュッヘンは、本業は指揮者ですが、元々管楽器奏者であったため(何と中学校の音楽の教    科書にも載っています)、時々このように、演奏者としても参加することがあります。    しかし、ブリュッヘンにはよくある廃盤中ですので、リンクだけ残しておきました。    アントニーニ盤も廃盤中です。    ブリュッヘン盤、アントニーニ盤共に古楽器演奏です。    現代楽器による演奏がお好みの方には、ガッゼローニ(ザッケローニではありません)をソリ    ストとしたイ・ムジチ盤がお薦めなのですが、国内盤、輸入盤共に旧フィリップス音源で再発    売されていないため、完全廃盤中です。    このように廃盤だらけで、結局有田正広盤だけが残っているという状況です。    <更新のポイント> アントニーニ盤を追加しました。
☆エルガー
作品NO.87 チェロ協奏曲 ★★★ 2016年6月最新更新
  
 弦楽器の協奏曲は、やはりヴァイオリン協奏曲に名作、有名作が多く、次に多いのがチェロ協奏曲です。
 ヴァイオリンには高音の魅力が、チェロは低音の魅力がありまして、好みはそれぞれです。
 ヴァイオリン協奏曲は4大ヴァイオリン協奏曲という名があるように一般的にもポピュラーですが、チ
 ェロ協奏曲と言えばこのエルガーの作品と、ドヴォルザークの作品の2つが突出して有名です。
 もちろん、ヴィオラ協奏曲、コントラバス協奏曲もありますが、CDで鑑賞されることはほとんどない
 (興味のある方は他のサイトでお調べ下さい)のが現状です。私も聴いたことすらありません(恥)
 チェロという楽器は低音の響きが何とも言えない哀切な響きを醸し出すので、熱烈なファンが多いです。
 エルガーのこの作品は、推薦盤でご紹介しているデュ・プレの演奏によってポピュラーとなった、エル
 ガーの晩年の傑作です。
 全編独特の哀感に満ちていまして、チェロという楽器の音色の魅力を存分に活かした名曲で、テクニッ
 クよりは全曲の雰囲気を味わいたい逸品です。

第1楽章(デュプレ&多分バレンボイム演奏)
 ☆推薦盤☆   ★◎デュ・プレ/バルビローリ ロンドン交響楽団(65)(ワーナー)   SS 超お薦め!    ▲ヨーヨ・マ/プレヴィン ロンドン交響楽団(75)(SONY)     A    ○デュ・プレ/バレンボイム フィラデルフィア管弦楽団(70)(SONY)A    ・デュ・プレ/バレンボイム フィラデルフィア管弦楽団(70)(SONY)A                                             やはり、この作品の演奏者としては第一人者であるデュ・プレの演奏がトップの評価を確立し    ていまして、デュ・プレの代名詞的演奏にもなっています。    トップ評価なのはバルビローリとの旧盤で、当時の夫、バレンボイムとの新盤の方ではないの    でご注意下さい。デュ・プレも、指揮者バルビローリも、オケのロンドン交響楽団もイギリス    という、同じイギリス出身のエルガーにふさわしいキャストとなっています。    ただ、聴く方によっては、新盤の方を採る方もいらっしゃるかもしれません。3番目のCDは    期間限定生産となっていますので、そのうちなくなるかもしれませんがとてもお安いです。    ヨーヨー・マの演奏も、デュ・プレの演奏にテクニックを求める人には人気があるようですが、    お高いです。よってお薦め度は▲にしました。    <更新のポイント> デュプレの旧盤の評価をSSに、お薦め度★にしました。
☆グリーグ
作品NO.93 ピアノ協奏曲 ★★ 2016年6月最新更新
  
 この「ピアノ協奏曲」は「ペールギュント」と共にグリーグの最高傑作でありまして、数あるピアノ協
 奏曲のなかでもとりわけ有名な作品で、演奏回数も非常に多いです。一応中級者向けとはしておきまし
 たが、各楽章ともそれほど長くなく、次々と押し寄せてくる音の波を聴いているといつのまにか終わっ
 てしまう印象が強いですので、ピアノ経験のある方は特に聴きやすいのではないでしょうか。
 第1楽章はまさにピアニズムの極といった感じがあり、あらゆるピアノ協奏曲の中でも傑作に挙げられ
 る逸品です。第2楽章は対照的に、天上の音楽のような雰囲気をもっています。第3楽章はスケールの
 大きい曲で、全曲を締めくくります。

第1楽章途中まで
    ☆推薦盤☆    ◎リパッティ/ガリエラ フィルハーモニア管弦楽団(47)(ワーナー)    SS      ○リヒテル/マタチッチ モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団(74)(ワーナー) A       ▲アンスネス/ヤンソンス ベルリン・フィル(02)(ワーナー)        A    夭折の天才、リパッティがこの曲に歴史的名演を遺してくれました。47年の録音なので、確    かに音は古く、特に伴奏のオケが古いです。しかしリパッティ自身はタッチが強いので、さほ    ど気にはならないと思われます。音質の悪さを超越して迫ってくるものが確かにこの演奏には    あります。とりわけ、のけぞりそうになるほどのダイナミズムに満ちた第1楽章の表現は特筆    ものでしょう。リパッティの指によってこの曲の魅力が何倍にも増しているのでは。    A評価のシューマンの「ピアノ協奏曲」とのカップリングというお得なCDでもあります。    リヒテル盤は、リパッティ盤は古いという方に真っ先にお薦めです。この演奏とて、評価では    リパッティ盤には及ばないものの、絶対的評価は高いので、充分、楽曲の魅力を堪能できます。    3番手として、録音が新しいアンスネス盤を挙げておきます。    CDは以上3枚に続くものがない状況です。    この作品のファンの方は、是非リパッティ盤を聴いて頂きたいです。        <更新のポイント> リパッティ盤の評価をSSにし、アンスネス盤を追加しました。
☆サン=サーンス
作品NO.173 ヴァイオリン協奏曲第3番 ★★★ 2017年1月最新更新
  
 サン=サーンスはヴァイオリン協奏曲を3つ書いていますが、この第3番が圧倒的に有名で、現在よく
 演奏されるのはこの第3番だけのようです。多くのヴァイオリン協奏曲の中でも傑作の誉れが高い逸品
 です。
 この作品はサラサーテのために書かれ、サラサーテによって初演されました。よって華麗なテクニック
 が要求されるのはもちろんのことですが、オケの厚みが適度で、ヴァイオリンが縦横無尽に活躍する作
 品です。
 ヴァイオリンという弦楽器の魅力が最大限に発揮されるように書かれていますので、華やかで、甘美で、
 ヴァイオリン・ファンにはたまらない魅力があるでしょう。特に第2楽章の終わりの美しさは特筆もの
 です。ぜひ下のYOUTUBEへのリンクからどうぞ。

第2楽章(チョン・キョンファ&フォスター演奏)
 ☆推薦盤☆   ★◎グリュミオー/ロザンタール ラムルー管弦楽団(63)(デッカ)    SS 超お薦め!    ○チョン・キョンファ/フォスター ロンドン交響楽団(75)(デッカ)   A    ・ミルシテイン/フィストゥラーリ フィルハーモニアO(64)(EMI)  A    グリュミオー盤は、ラロの代表作、「スペイン交響曲」とのカップリングで、そこでも触れて    いますが、2つともSS評価で1000円ちょっとという、超お薦めのCDです。もちろんお    薦め度は★です。    チョン・キョンファ盤もとてもお安く、カップリングにはヴュータンという珍しい作曲家(本    職はヴァイオリニストのようです)のヴァイオリン協奏曲が入っていますので、こちらも大い    にお薦めのCDです。    この作品がお好きな方は、合計2千円ちょっとでぜひ2枚揃えたいところです。    ミルシテイン盤は旧EMIの音源のため、国内盤、輸入盤共に廃盤中です。    <更新のポイント> ミルシテイン盤を追加しました。
☆シベリウス
NO.198 ヴァイオリン協奏曲 ★★★ 2017年2月最新更新
  
  シベリウスはフィンランドの作曲家です。日本人で、北欧の景色を写真で見て憧れている方は多いこと 
 でしょう。北欧の作曲家には、独特の作風があります。同じく北欧であるノルウェーのグリーグの作品
 もご紹介していますが、シベリウスの曲にはフィンランドの味があります。交響曲も何曲か作曲してい
 て、名作ではありますが、非常に分かりにくく上級者向け、いえ、曲によっては上級者向けとも言えな
 いのが難点です。
 その代わり、ここでご紹介するヴァイオリン協奏曲ならば、初心者〜中級者の方でも分かりやすいでし
 ょう。通称は「シベコン」です。
 特に第1楽章が名作で、フィンランドの風景を想像しながら曲に浸っていればきっと魅力が分かると思
 います。慣れるまでは、長い第1楽章だけを何度も聴くという方法も賢明ではないでしょうか。

全楽章(ヒラリー・ハーン演奏)
 ☆推薦盤☆  B2★◎ハイフェッツ/ヘンドル シカゴ交響楽団(59)(RCA)      SS 超お薦め!   ○ムター/プレヴィン ドレスデン国立管弦楽団(95)(グラモフォン)     A    ・シェリング/ロジェストヴェンスキー ロンドン交響楽団(65)(フィリップス)A   ▲ハーン/サロネン スウェーデン放送交響楽団(07)(グラモフォン)     A    最も評価が高いのはハイフェッツ盤で、頭一つ抜けています。この演奏は、ハイフェッツの音    色は素晴らしいのですが、オーケストラが今一つという専門家の意見もあります。とは言え、    Blu-specCD2で、カップリングに協奏曲2つが入っている点もCDとしてはお得ですので、    今回はお薦め度★としました。    ムターの国内盤は長らく廃盤中だったのですが、やっと復活しました。カップリングは寂しい    いですが、演奏自体の評価は高いです。    3番目のシェリング盤も評価は高いのですが、旧フィリップスの音源のため現在は廃盤中です。    いずれデッカから再発売されると思われます。    ハーン盤は録音が新しく、シェーンベルクのヴァイオリン協奏曲とのカップリングでかつお得    なSHM−CDということもありますので、お薦め度○でもいいほどです。    上のYOUTUBEへのリンクは同じ音源かもしれません。    <更新のポイント> シェリング盤、ハーン盤を追加し、オイストラフ盤、チョン・キョンファ              盤を外しました。また、ハイフェッツ盤の評価をSSに、お薦め度を★              にしました。
☆シューマン
作品NO.187 ピアノ協奏曲 ★★★ 2017年2月最新更新
  
  第1楽章冒頭がとてもかっこよく印象的な、ピアノ協奏曲の中でも屈指の名作の一つです。
 ベートーヴェンピアノ協奏曲第5番「皇帝」が「ピアノ協奏曲の王様」と称される一方で、こちらは
 「ピアノ協奏曲の女王」と称されるほどの逸品なのです。王様と女王の違いは何なのかと言いますと、
 単純に雰囲気かと思われますが、初演は妻でありピアニストでもあったクララ・シューマンがピアノを
 弾きましたので、妻クララのために作曲したとも言われておりまして、それが「女王」と称される所以
 なのかもしれません。
 この作品は当初、「ピアノとオーケストラのための幻想曲」なるものを書いたシューマンが、後に2つ
 の楽章を加え、ピアノ協奏曲として完成させたとのことです。よって第1楽章が幻想的なムードで、一
 番の聴き所でしょう。
 ピアノの活躍ぶりが目立つ協奏曲で、ダイナミズムと叙情性を併せ持っています。

全楽章(アルゲリッチ演奏)
 ☆推薦盤☆    ◎ポリーニ/アバド ベルリン・フィル(89)(グラモフォン)     SS    ▲リパッティ/カラヤン フィルハーモニア管弦楽団(48)(ワーナー)  A       ○アンスネス/ヤンソンス ベルリン・フィル(02)(ワーナー)     A     ポリーニ盤がSS評価と1つ抜けています。     評価は高いのですが、個人的には、やはりポリーニの協奏曲はどうも表面的に聴こえてしま     います。一度だけ聴くとすればいいのですが…。管理人の私の耳が肥えていないせいか、正     直、どこがいいのかよく分かりません。ですが、SS評価で録音もいいですので、お薦め度     は◎にしておきました。再発売されましたのでSHM−CDかと思われます。     演奏だけをとれば、リパッティ盤に軍配が上がります。ましてや、SS評価のグリーグのピ     アノ協奏曲とのカップリングですから、CDとしてもすこぶる価値が高いです。     問題点は、48年という録音年です。音質は…特にバックのオケの音が古いです。     音質にこだわらない方にはまずこのCDがお薦めという限定つきです。     ポリーニ盤に満足いかない方、リパッティ盤は古いという方にはお安めのアンスネス盤をお     薦めしたいと思います。               <更新のポイント> アンスネス盤を追加し、アルゲリッチ盤、コルトー盤を外しました。               また、ポリーニ盤をSS評価のお薦め度◎にしました。


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